2012年9月30日日曜日

10月発売予定の気になる新刊

翻訳もの、幻想文学を中心に気になるものを拾ってみた。
  • 沼野充義 『世界文学から/世界文学へ』作品社
  • 大森望 『新編 SF翻訳講座』河出文庫☆
  • キース・ロバーツ 『パヴァーヌ』ちくま文庫☆
  • ピランデッロ 『月を発見したチャウラ』光文社古典新訳文庫☆
  • エイモス・チュツオーラ 『やし酒飲み』岩波文庫
  • スーザン・ヒル 『黒衣の女』 ハヤカワ文庫NV
  • ジャン・ジュネ 『判決』みすず書房
  • 岡本綺堂 『青蛙堂鬼談 綺堂読物集2』中公文庫
  • マリオ・バルガス=リョサ 『継母礼讃』中公文庫
  • ショーン・タン 『エリック』河出書房新社
  • エラリー・クイーン 『ローマ帽子の秘密』角川文庫
  • エリザベス・シューエル 『ノンセンスの領域』白水社
  • ダニエル・ドレズナー 『ゾンビ襲来 国際政治理論で、その日に備える』白水社
  • ホルヘ・ルイス・ボルヘス編 『新編バベルの図書館』 第2巻 国書刊行会
  • 泉鏡花/中川学・画 『絵本 化鳥』国書刊行会
『世界文学から/世界文学へ』は文芸時評をまとめたもの。
『新編 SF翻訳講座』は研究社から出ていた単行本が文庫化されるらしい。「新編」となっているのが気になる。
全然知らなかったのだが 『パヴァーヌ』は面白いらしいので読んでみようと思う。
『やし酒飲み』は池澤夏樹の世界文学全集にも入っているが文庫化されるのはよいことだ。面白いよ。
『黒衣の女』は映画化されるので復刊だとか。
白水社がゾンビものというのはちょっと意外。

 

2012年9月27日木曜日

「ねじの回転」

ヘンリー・ジェイムズの「ねじの回転」を読んでいる。創元推理文庫の南條竹則・坂本あおい訳で。初めのうちはかったるくてやめてしまおうかと思ったが、語り手の女家庭教師(という表現もどうかと思うが)は頭がおかしいのではないかと気づいてから俄然怖くなった。スティーヴン・キングは「この百年間に世に出た怪奇小説で傑作といえるのは、わたしにはジャクスンの『たたり』と、この『ねじの回転』の二作だけという気がする」と言っているらしいが、「ねじの回転」はジャクスンだったら『ずっとお城で暮らしてる』の恐さに近いのかもと思った。キングの発言を否定するわけではまったくないけど。というか『たたり』はまだ読んでないし。

2012年9月20日木曜日

気になる近刊メモ

ひとまず9月刊行予定分を。
  • ゲイル・キャリガー 『アレクシア女史、埃及で木乃伊と踊る』ハヤカワ文庫FT
  • 『谷崎潤一郎フェティシズム小説集』集英社文庫
  • アンワル・リドワン 『黄金諸島物語』紀伊國屋書店
  • カルロス・フエンテス 『誕生日』作品社
  • ロバート・クーヴァー 『老ピノッキオ、ヴェネツィアに帰る』作品社
  • 山川方夫 『歪んだ窓』出版芸術社
  • 山田風太郎ベストコレクション 『おんな牢秘抄』角川文庫
  • 山田風太郎ベストコレクション 『くの一忍法帖』角川文庫
  • ジャック・ケッチャム 『ザ・ウーマン』(仮) 扶桑社ミステリー
  • 桜庭一樹 『本のおかわりもう一冊 桜庭一樹読書日記』東京創元社
  • エラリー・クイーン 『フランス白粉の謎』創元推理文庫
  • ロベルト・ボラーニョ 『2666』白水社
  • リチャード・パワーズ 『エコー・メイカー』新潮社
  • 大阪圭吉 『とむらい機関車』東京創元社 2012年復刊フェア
  • 大阪圭吉 『銀座幽霊』東京創元社 2012年復刊フェア
  • G・K・チェスタトン 『法螺吹き友の会』論創社
  • ウラジーミル・ナボコフ 『プニン』文遊社
  • レーモン・クノー 『文体練習』水声社
アレクシア女史はこれで完結。まだ1巻しか読んでないけど。
アンワル・リドワンという作家のことはまったく知らないが、マレーシアの作家らしい。あまり紹介されることがない国の作家なので気にかけておきたい。
ケッチャムは鬼畜として有名なわけだが(誤解を招く表現)、怖くてまだ手を出せていない…
大阪圭吉は以前読んだ短篇が面白かったので、復刊はありがたい。
一旦延期になった『文体練習』は今度こそ出るのか。
クーヴァー、ボラーニョ、パワーズと財布に優しくないのが集中して出るのはなぜなんだろうか。
『プニン』は復刊とのこと。
『法螺吹き友の会』には単行本未収録のブラウン神父ものも入っているんだとか。